令和3年12月に開催された下野市議会定例会の第4日で、議案第54号から議案第70号までの質疑と委員会付託が行われた。
この日の議会では、特に議案第65号に関する質疑が目立った。議員の石川信夫氏は、工事変更請負契約の増額について問題提起をした。具体的には、当初見積もりよりも7,172万円の増加があることを指摘し、「安い見積もりで入札され、後でつり上げる手法が疑われる」と訴えた。これに対し、総務部長の手塚均氏は、工事過程で追加工事が必要になったためであり、品質確保のための法律に基づく変更であると説明した。
さらに、秋山幸男氏も同議案について質問を行った。彼は、残置埋設物の撤去に関する具体的な場所や、土壌調査の実施について確認した。教育次長の近藤善昭氏は、土質調査は行ったが、土壌調査範囲に未発見の物があった旨を述べた。
工事の外観に関する問題についても質疑が交わされた。松本賢一議員は、外壁塗装工事が予算未認可の状態で進められたとして、議会蔑視の疑いを表明した。これに対し副市長の山中庄一氏は、「景観への配慮が必要だった」と釈明したが、十分な説明には至らなかった。
このように、議会では予算配分や工事進行の透明性が求められる中、多くの議員が納得のいく説明を要求している状況が浮き彫りになった。議会は、計画的かつ透明な支出と工事の要望に対して市側がしっかりと応える必要がある。次回の議会は12月10日に開催される予定で、付託審査と報告が行われる。