令和4年第3回下野市議会定例会が9月1日に開会し、坂村市長の所信表明が行われた。市の主要施策や今後の課題についての意見も出された。本定例会は27日間の会期で開かれ、重要な議題が次々に登場する。
市長の坂村哲也氏は、市政運営への強い決意を表明した。市の発展には多くの市民の協力が不可欠であり、「幸せ実感都市 下野市」の実現に向けて邁進する意向を示した。特に、4年間の重点施策として、人口問題や少子高齢化、福祉、教育、産業振興について具体的に述べた。
まず、「まちづくり政策」については、日本全体の人口減少にもかかわらず、下野市が微増を記録した点を強調した。市では、都市計画マスタープランを基に、今後も魅力的なまちづくりを進めていく方針を示している。
「福祉政策」では、健康で安心して暮らせる地域を目指し、高齢者支援や子育て支援の充実が求められると強調した。若い世代に選ばれ、住み続けたくなるまちづくりを進めるために、育児から教育まで切れ目ない支援の推進が必要であるとした。
「教育政策」については、全ての子供たちが可能性を最大限に発揮できる環境を提供することが不可欠であり、教育体制の一貫性やICTの活用の重要性も挙げられた。これにより地域を担う人材の育成を目指す。特に、GIGAスクール構想に関連したタブレット端末の活用は、個別最適な教育を実現する期待が寄せられている。
「産業政策」については、下野市の地域経済の活性化が重要である。特に、新型コロナウイルス感染症がもたらした影響により、地域事業者への支援を強化していく方針を述べた。さらに、しもつけ産業団地の整備や企業誘致活動に必要な環境を整えることが挙げられた。農業支援に関しても、生産量日本一のかんぴょうを生かし、新規就農者の支援や魅力的なブランド化の促進を進める計画である。
最後に、市長は、「健全な行財政運営」を最重要課題の一つとして、財政基盤の強化やふるさと納税への取り組みも強調した。限られた財源の中で、効果的・効率的な市政運営を進めるための方針を示した。
議会では、これらの議題について慎重な審議が進められる。市からの報告や選挙の実施、諮問への応答等、様々な重要案件が今後の議論の中で浮上する見込みである。これからの月日は、市民の目が市政の動きに向けられることとなるだろう。