令和3年第1回下野市議会定例会が開催され、新型コロナウイルスワクチン接種や障がい児支援について重要な議論が展開された。
最初に、岡本鉄男議員（一心会代表）の一般質問において、新型コロナウイルスワクチン接種体制の構築について取り上げた。特に、医療従事者や高齢者だけでなく、介護施設職員、学校職員、幼稚園職員への接種の必要性が指摘された。岡本議員は、ワクチン接種が市民の健康と社会経済の安定に寄与すると強調し、接種体制を早急に整えるよう求めた。
これに応じて、広瀬寿雄市長は、本市においても感染症対策として、現状の接種体制の整備が急務であると述べた。ワクチン接種の優先順位や流通の効率性について議論され、特に市民に対して正確な情報提供が重要であるとの認識が示された。市長は、適切な周知を図り、接種の円滑な実施に向けて努めていく意向を示した。詳細な接種基準や進展状況についても市民に報告していく考えを強調した。
次に、障がいを持つ児童への福祉サービスについての質疑が続いた。村尾光子議員（下野市民派クラブ代表）は、医療的ケアが必要な児童への支援体制について詳細に言及した。特に、障害福祉サービス報酬の引き上げに伴う利用者負担の増加や、日中一時支援事業の基準額設定が重要なテーマとなった。村尾議員は、基準額の見直しや重症心身障がい児者に対する特別な配慮の必要性を訴えた。
健康福祉部長は、現在の基準額設定が地域状況に基づくものであるとし、必要性の高い児童に対する支援も重要視する考えを示した。委託料金の整合性についても問題提起があり、他市の事例を参考にした調整を進めていく必要性が強調された。
議会では引き続き、市民の安全を第一に考えた施策が求められる中、ワクチン接種や障害福祉に関する決定事項は地域全体の未来に影響を与えることを確認している。市としては、状況の変化を注視しつつ柔軟に対応し、持続的な支援を行っていく姿勢を示した。