令和3年9月の下野市議会定例会で、地域の歴史遺産や消防団、医療体制に関する質問が行われた。
最初に、一心会代表の岡本鉄男氏が地域のまちづくりについて発言した。
彼は貴重な歴史的遺産の活用を提唱し、新型コロナウイルス感染拡大による影響で中止された市のイベントについて触れ、文化や人々のつながりの重要性を強調した。
また、岡本氏は、天平の丘公園の整備計画についての具体的な内容と、アフターコロナを見据えた市内のイベントのあり方についても質問を行った。
広瀬寿雄市長は、市の豊かな歴史的背景を活かし、「東の飛鳥」というプロモーション事業を推進していると述べた。
天平の丘公園の再整備には、来年度から5年間の計画があり、来訪者への印象を良くするための工夫が行われるという。
その中で、公園内の周遊性を高めるための整備も進めるとした。
次に市民派クラブの高橋芳市君が、消防団員の確保に関する課題を提起した。
彼は、消防団員の不足が地域防災力の低下に繋がると警鐘を鳴らし、実際の充足率は86.3%にまで減少していることを示した。
市長は消防団の重要性を認識しており、広報の強化や女性消防団員の確保を続ける方針を示した。
また、下野市の医療体制について大島昌弘君が質問を行なった。
彼は、夜間・休日診療所の設置を支持し、地元での診療希望を訴えた。
市長は、運営体制や医師の確保が課題でありながら、一次救急医療体制の充実を図る方針を回答した。
議会の各質問者は地域の歴史的資産、消防団、医療体制といった大切なテーマについて有意義な議論を行い、今後の施策に向けて多くの提案を行った。
市長や教育長も積極的に答弁し、深い問題理解と前向きな姿勢が伺えた。
市民との連携を強化し、文化遺産の価値を新たな形で発信していく必要があるとも示された。