令和5年12月に開催された定例会で、様々な議題が取り上げられ、大きな関心を集めた。特に、地域の学校における体育館の利用、学校給食費の無償化、クリケットを通じた地方創生事業、郷土の偉人田中正造の功績、さらに有害鳥獣被害と消防団の活動など、多岐にわたるアジェンダが議論された。
まず、学校体育館の利用状況について詳しく説明された。市内の各学校の体育館は、地域住民の健康増進やコミュニティの連帯を促進するために、定期的にスポーツ団体等に開放されている。利用されている主な団体は、卓球、バスケットボール、バレーボールなど多岐にわたり、年齢層も広がっている。利用中に発生した設備の不具合は、専門の部署が確認し、必要に応じて修繕を行っているが、利用者による破損については負担が発生する可能性もある。具体的な故障時にも迅速な対応が求められている。
次に、学校給食費の現状についても言及。佐野市では、昨年度の給食費が小学生4,800円、中学生5,500円となっており、最近の物価高騰の影響も受けている。そのため、無償化や一部減額の検討が引き続き課題として提起されており、周辺市町の動向が注視されている。県内では、数つの市町が給食費の無償化を進めていることが紹介され、それに向けた基盤整備が必要であるとの意見が述べられた。市は、まず現状の調査を終え、受け付けた調査結果に基づいて方針を打ち出すことを考えている。
また、クリケットを通じた地域活性化についても注目が集まった。国際クリケット場の活用を進めるとともに、観光資源との相互連携を強化し、地元経済を活性化させることが期待されている。特に、国際大会の開催や新たな観光プランの構築が今後の大きな課題として浮かび上がる中、地元企業との協力が鍵を握っているとの見解も示された。
さらに、田中正造の功績を記念し、彼の理念をより多くの人々に知ってもらうため、記念碑や看板の設置についても検討が進められており、市の文化的な価値を高めたいとの意向が表明された。
有害鳥獣被害に関しては、特に熊やイノシシによる被害が報告されており、迅速な情報提供や捕獲対策が強化される必要性が問いかけられている。市は、住民と連携し、適切な対策を取ることで、地域の安全を確保するための施策が求められている。
消防団の活性化については、現在の団員数が減少している中で、団員確保のための施策や助成金の導入が検討されている。特に準中型免許を取得するための助成制度については、前向きな進展が期待されている。