令和4年第3回佐野市議会定例会が行われ、多くの議題が提起された。注目の一つは高齢者への経済支援についてである。高齢者世帯は増加傾向にあり、今後の支援体制の強化が求められる。
高齢者生活路線バス運賃助成が70歳以上に限定されている現状に対し、若年層の高齢者にも広げる必要があると指摘され、今後の検討が期待されている。また、ひとり親家庭向け福祉資金貸付制度が存在するものの、利用者が少ないため、周知活動の強化が望まれる。
続いて、商工業者への支援策も話題になった。コロナ禍により多くの中小企業が影響を受けており、融資制度の拡充や新たな経済支援策が検討されている。特に、新型コロナウイルス感染症感染による運営資金への影響が深刻であり、プレミアム付商品券の発行などが計画されている。
また、蓬山ログビレッジの現状も取り上げられた。コロナ前には2万人以上が利用していたが、現在は減少傾向にあり、コテージの老朽化問題も浮上している。市は今後、自然環境を活かした観光資源の活用について、オートキャンプ場の設置や周辺地域との連携を模索する意向を示した。
さらに、特別支援教育の重要性も指摘された。現在、465名の児童生徒が特別支援学級に在籍しており、自立に向けた支援が求められている。足利中央特別支援学校への通学が多いため、市としてその分校設置を要望する動きも続けていくべきとの意見があった。
最後に、所有者不明の土地についての課題も挙げられた。全国的に所有者不明意識が高まり、問題となっている中、佐野市も早急にその調査と対策を講じる必要があると認識されている。市長は今後、この問題への取り組みを強化する意向を表明した。