第99回安来市議会定例会議では、新型コロナウイルス対策が重要な議題として討議された。
特に新型コロナウイルスに関する質問が多く寄せられた。石倉刻夷議員は、市内65歳以上のワクチン接種状況について質問した。 その際、健康福祉部次長の原香代子氏は、市内65歳以上の対象者が総計1万4,400人であり、5月10日からの予約状況で高齢者の約3割が接種を完了したことを報告した。また、接種に際して電話回線の増設を行ったと強調した。
さらに、石倉議員は、市立病院のコロナ対策における経営状況についても質問し、田中市立病院企画経営部長は、受診控えによる経営の厳しさを説明した。病院では、県から新型コロナウイルス軽症患者を受け入れるための準備を進めており、感染防止策も徹底しているとの報告があった。
次に、中山間地対策が話題に上がった。石倉議員は、国の中山間地域等直接支払交付金について効果的な運用を促した。農林水産部長の細田孝吉氏は、安来市では78集落、822ヘクタールに対して1億6,574万円の交付金が支給されたと述べ、さらに将来の地域農業に対する取り組みを強調した。
史跡富田城跡整備事業についても多くの議論が行われた。整備が進められる中、教育部長の原みゆき氏は市民や観光客の利便性向上のための取り組みを紹介した。今後の維持管理についても慎重に議論がなされている。
さらに、花嫁、花婿対策についても触れられ、2020年度の婚活支援事業から4組のカップルがご成婚に至ったことが報告された。この婚活支援を通じて出会いの場を作ることが、人口増加につながると期待されている。
若者向けの観光や文化事業についても議論が交わされた中、オリンピック聖火リレーの実施に関する進展が報告され、地域活性化への寄与が期待されている。田中武夫市長は、祭典に向けた地域の準備に尽力していると述べ、今後も関係機関と連携を強化していくことを表明した。
このように、定例会では新型コロナウイルス対策を中心に、さまざまな地域課題とその解決に向けた円滑な議論が行われた。国や自治体と連携した総合的な対策の推進が望まれる。