安来市議会は、令和2年3月25日に第98回定例会を開催し、14件の議案を審議した。
議題には、「地方自治法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理」といった重要案件が含まれている。全会一致で承認された議第27号から議第30号までの9件は、執行部提出原案に基づき可決された。特に、議第39号では安来市広瀬温泉月山の湯憩いの家条例が廃止されることになった。
この件に対する質問に対し、総務企画委員長の足立喜信氏は、「富田山荘の総合的なサービスを考慮し、憩いの家の閉館が決定された。これにより、富田山荘における入浴環境の充実が期待される。」と述べた。さらに、議第41号では第2次安来市総合計画の基本構想を変更するとの提案が行われ、反対意見が出された。
特に、日本共産党の向田聡議員は「新たな計画が本当に地方創生につながるのか不安が残る」と述べ、地域連携の重要性を強調した。反対討論に対し、執行部は地方創生の方向性を誠心誠意確認しながら進めると答弁している。
さらに、予算関連の議題では、令和元年度の一般会計補正予算が6件提案された。執行部は市立病院への支援や地域振興に向けた予算の適正化を説明し、議第58号の原案は賛成多数で可決された。特に、議第54号の工業団地整備事業に関しては多くの議員から意見が出され、現在の経済情勢の厳しさを考慮し、意見が分かれた。
最終的に、多くの議案が可決され、新年度からの施策実施へと道筋が立てられた。市長の近藤宏樹氏は、新型コロナウイルス対策にも配慮し、市民生活を守るための努力を続けると述べ、今後も議会との連携を強調した。議会は次回、6月に再開される予定である。