第98回安来市議会定例会が令和2年6月8日に開催され、様々な議案が審議された。特に財産の無償譲渡に関する議案や視覚障害有権者への選挙公報の充実に向けた意見書が注目された。
日程第1では、議第78号、財産の無償譲渡についてと陳情第6号、視覚障害有権者への選挙公報の充実を求める意見書が一括で議題に上がり、総務企画委員長の足立喜信氏が報告を行った。財産の無償譲渡については、全会一致で可決された。特に、土地と建物の扱いについて質疑があり、執行部より「公共施設を活用することで地域の負担を軽減する取り組みが進められる」との説明があった。
陳情第6号については視覚障害者に向けた情報提供の重要性が指摘され、全会一致で採択される。また、日程第2では、島根原子力発電対策調査特別委員会の報告に対する質疑も行われ、中国電力による巡視業務の虚偽報告を含む問題で、「住民の信頼を回復するための意識改革が必要」との意見が多く挙がった。
続いて、農業委員会委員の任命についても議論が進み、近藤宏樹市長が新任の委員名を発表。最終的に、農業委員会の新たな体制成立が承認された。また、固定資産評価員の選任も滞りなく承認され、議会内の円滑な運営が求められた。
新たな過疎対策法の制定に関しては、葉田茂美議会運営委員長が意見書の必要性を説明し、全会一致で承認された。これにより、過疎地域特有の課題解決に向けた一歩が踏み出されることが期待されている。
総じて、安来市議会は本日、住民の生活向上に向けた多くの重要な決議を行い、市の進展を促す基盤が築かれる結果となった。市長は総括として、この意義を強調し、今後も市民に寄り添った政策を進めることを約束。
新型コロナウイルス感染症対策にも触れつつ、安来市のさらなる発展に向けて全議員の協力を求めた。