令和3年4月26日に開催された第99回安来市議会の緊急会議では、重要な議題が取り上げられた。
新型コロナウイルス感染症の再拡大は、依然として大きな脅威となっている。市長の田中武夫氏は、感染の広がりに懸念を示し、感染防止策の徹底を呼びかけた。特に、最近では感染者の増加が確認されており、安来市内では新たに感染者が出た例もあることから、市民には引き続きの対策を重視するよう求めた。
また、令和2年度国勢調査の速報値も報告された。市人口は3万7,113人で、前回の調査から6.1%減少した。世帯数は増加傾向にあり、減少が続く中でも地域活性化へ向けた取り組みが求められる。人口減少の緩和に向け、持続可能なまちづくりの実現に向けたオール安来での取り組みが重要とされた。
さらに、令和3年度安来市一般会計補正予算のための議案が承認された。この補正予算は、低所得の子育て世帯に対する生活支援を目的としており、合計2,200万円の予算が計上されている。具体的には、児童扶養手当を受給している世帯395世帯や、収入が急減した世帯を対象とし、1世帯あたり5万円の給付が予定されている。この施策は、新型コロナウイルスの影響で余裕を失った市民への直接的な支援となる。
飲食業や小売業に特に影響を受けている中、支援策として市民1人当たり5,000円分の「オールやすぎ商品券」の配布も続いており、市内経済の活性化に寄与することが期待されている。これらの施策は、地域経済の立て直しにも寄与する意義深いものである。
最後に、議会の委任による専決処分の報告が行われ、コロナ禍における税制改正も説明された。市民生活に影響を及ぼすことなく、税率特例措置が引き続き適用されることが伝えられた。今後の議会の動向にも注目が集まる。