第98回安来市議会定例会は、令和元年12月17日、スムーズに議事を進行した。
議長の田中武夫氏が、定足数に到達したことを確認し、会議を開会した。最初に、陳情の取り下げについて、提出者の要望を受け、異議なく承認される結果となった。
次に、足立喜信総務企画委員長は、議第3号等の案件に関する委員長報告を行い、全件が全会一致で原案通り可決されることを伝えた。特に、安来市お試し住宅条例の改正については、執行部からの詳細な説明があり、その社会的な意義についても強調された。
また、昨年度の国民健康保険事業特別会計の補正予算に関しても話題となる。市が抱える財政難を受け、原田貴与子議員は「サービスの質を落とさず、経費削減も進める必要がある」と意見を述べた。市側は、データに基づく透明性をもって、今後の財政運営に活かしていくことを約束した。
特に注目されたのは、安来市立病院に関する調査特別委員会の設置と勧告である。葉田茂美議会運営委員長は「地域医療の充実は、市民の健康につながる」との見解を表明した。
副市長の美濃亮氏も「地域医療体制の強化が必要」と述べ、その方向性を示した。全議案はその後も多くが全会一致にて可決された。具体的には、安来市下水道事業に関する条例改正案や財産の無償貸付についても意義深く採択され、議員の強い連携を感じさせた。
市長の近藤宏樹氏は散会の挨拶において、全議題が円滑に進行し、重要な議論がされることに感謝を述べた。そして、「新しい時代に向けて、議会と市民が一丸となり、より良い安来市を作り上げていく」と決意を新たにした。