令和3年9月より、安来市の第99回定例会が開かれた。
議会では、島根原子力発電対策調査特別委員会、安来市立病院に関する調査等が報告され、市民の安全を第一に考えた意見が多く聞かれた。
特に、島根原子力発電所の廃炉計画に関する議題が注目され、金山満輝島根原子力発電対策調査特別委員長は、安全対策や低レベル放射性廃棄物の取り扱いについて言及した。彼は、青森県の原子燃料サイクル施設の視察を通じての知見を報告し、「国は国民に対して原子力政策についてしっかりと説明すべき」と述べた。
また、安来市立病院についての報告では、澤田秀夫安来市立病院調査特別委員長が経営状況の厳しさを指摘。特に、コロナウイルスの影響が経営に与える影響は深刻であり、医療機器の更新費用など計画的な資金が求められている点について強調した。
その後行われた各議案の採決では、押印等見直し条例、公共施設の整備計画、手数料条例、国民健康保険等に関する各議案が全会一致で可決されるなど、協力的な姿勢が見受けられた。
また、予算決算に関する件でも多くの議員が意見を述べ、コロナ禍による特別会計補正予算の重要性が浮き彫りになっている。特に、地域経済を支援するための施策が急務であるとされた。
新型コロナウイルス対策として、飲食業などへの支援が求められているが、意見書の中で地方税財源の充実が必要だと強調された。
このように、定例会では、危機管理についてのさまざまな側面からの議論が活発に行われ、今後の施策に繋げていくことが求められている。
市長の田中武夫氏は、感染症対策や地域経済の活性化に全力を尽くすとの言葉を残し、定例会を締めくくった。彼は、今後も市民の安全確保と生活の安定に努める意志を示した。