第99回安来市議会定例会が令和3年6月3日、開催された。
会議は、安来市市民クラブに所属する岡本早智雄議員の一般質問から始まった。議員は、まず小・中学校に設置されたエアコンが猛暑に十分に対応できていないという問題を指摘した。特に家庭用エアコンの能力不足による室温の問題を挙げ、子供たちの学習環境を守るための対策を求めた。これに対し、教育部長の原みゆき氏は、エアコンの運用について通知を行っていると述べた。
続いて、コロナウイルス感染症に対する取り組みについて、岡本議員はワクチン接種の進捗や感染再拡大のリスクに言及した。市は、高齢者へのワクチン接種を順調に進めており、接種率向上を図るための様々な施策を講じていると説明した。原健康福祉部次長は、令和2年度の接種状況について回答し、高齢者の3割が接種を受けていると報告した。市は今後、65歳未満の接種を6月下旬から行う予定で、市立病院が訪問医療を導入する計画も明らかにされた。
また、行政手続の押印見直しについても議論が交わされた。大久佐明夫総務部長は、国の方針に従い、行政手続における押印の見直しを進めていることを強調した。これにより市民サービスの向上が期待されるとのことだ。
さらに、財政状況に関する質問も上がり、財政健全化への取り組みが強調された。市長の田中武夫氏は、安来市の財政は現在問題ないとし、多岐に渡る施策によって更なる改善を目指すと述べた。落ち着いた議論の中で、参加者は市に対する信頼感を強めているとの印象を受けた。
岡本議員の質問に続き、三島静夫議員が安来市の魅力再発見と医療について質問を行った。特に医師不足や医療格差の問題が指摘され、地域医療支援策について意見が交わされた。その中で、医師育成や医療従事者の確保が重要であるとの認識が示された。
取り分け、定住化さらには地域活性化に向けた議論がなされる一方で、将来的な医療の維持に向けた確認作業も続いている。市は、医療の効果的な運営を行いながら、さらなる支援策を検討すると述べた。
会議は、さらなる効率性と住民の安心・安全を期する意味でも、前向きな議論が求められる機会となった。次回の議会は令和3年6月11日午前10時から行われる予定である。