第99回安来市議会12月定例会が令和2年12月1日に開会した。
市議会では、陳情第1号「最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書」の採択が議題として取り上げられたが、結果は賛成少数により不採択となった。特に、日本共産党市議団の向田聡議員は、最低賃金を引き上げる必要性があると強調。「健康で文化的な生活を確保するため、最低時給を1500円以上に引き上げる必要がある」と訴えた。
市長の田中武夫氏は、施政方針の中で新型コロナウイルス感染症対策を重視。感染症が拡大する現状に対し、「密を避け、感染予防に努める」と述べた。この施政方針は、市民の生活を守るための方針であり、今後の政策運営に関する重要な基盤となる。
加えて、関連する条例の改正案がいくつか議題に上がった。国民健康保険税条例や介護保険条例が改正され、個人負担部分が調整される見込みである。また、令和2年度一般会計補正予算が提示され、市の財政健全化が図られる。市は今後も財政の健全化に向けた施策を進めるとしている。
さらに、議会から報告された専決処分に関しては、事故による損害賠償の件や市立病院業務の継続的改善についても言及され、今後の市行政における透明度の向上が期待されている。
総じて、今回の定例会では新型コロナウイルスに伴う影響や、その対策が重視された。議員らは、地域の問題に対しますます真摯な姿勢で臨んでいることが確認される。