安来市議会は、令和2年9月18日に第98回定例会を開催した。議題には生活バス運行や下水道条例の改正が含まれており、多くの議案が全会一致で可決された。
まず注目すべきは、条例改正に関する議案である。足立喜信総務企画委員長は、安来市広域生活バス運行事業の設置に関する条例の改正と、特別会計条例の改正についての報告を行った。この2件も、利便性の向上を目指すとの意見が議会の中で多く聞かれたという。
続いて、三島静夫文教福祉委員長は、安来市手数料条例の改正及び指定居宅介護支援に関する条例の一部改正について報告した。質疑は特になく、議案に対する信認が示され、全会一致で可決する運びとなった。
また、注目すべきは新型コロナウイルスの影響に関する意見書が提出された点である。議会運営委員長の葉田茂美氏は、地方税財源の確保を求める意見書を提出した。感染症が地方財政に及ぼす影響は大きく、その対策を国に求める必要があるとの認識が示された。
さらに、向田聡議員は、下水道料金の値上げについて反対の姿勢を示した。料金値上げの背景には、人口減少や維持管理費の増加があるとし、これが市民にのしかかる負担になるとの意見が強調され、反対討論が行われた。
議会終了後、近藤宏樹市長は、これからも市民のために行財政改革を推進し、福祉や教育の向上に取り組んでいく意向を表明した。市長は今後の方針として、コロナ禍を乗り越えた地域経済の回復に努める姿勢を見せた。市民の期待に応えられるような施策が必要であると改めて意識されている。