第100回安来市議会定例会が令和4年6月3日に開議され、主要な議案として市長の所信表明が行われた。特に、島根原発の再稼働問題や新型コロナウイルスのワクチン接種についての意見が注目された。
田中市長は、島根原発2号機の再稼働について知事が周辺市の意見を考慮した結果、容認する考えを示したと伝えた。また、6月5日に開催される会議では、再稼働についての島根県の考えが聞かれる予定である。
続けて、新型コロナウイルスに対するワクチン接種について言及された。市長は、1、2回目の接種を済ませていない市民や、2回目接種からの追加接種を受けるべき年齢層に対して接種を促す意見を示した。現状においても感染者が確認されている安来市では、ワクチン接種と感染症予防の重要性を強調した。
さらに、市長は安来月の輪まつりの花火大会が2年ぶりに8月14日に実施されることを発表し、市民にとっての明るい話題となった。ワクチン接種が進む中で、地域イベントの再開に対する期待が寄せられている。
また、台湾新北市新店区との国際交流についても触れた。市長は友好都市協定の締結を目指し、学校間の交流や産業面での協力を進めたい意向を示した。国際情勢によって締結時期は調整されるが、前向きな意見が出たことは重要な一歩である。
さらに、人型ロボット「pepper」の導入が告知された。市内の小学校でのプログラミング教育への活用を通じて、デジタル人材育成を図る考えである。教育部長の原氏は、地域の教育機関とも連携して、次世代育成に取り組む方針を述べた。
このほか、安来市の再生可能エネルギーの活用に関するビジョン策定が今年度の重点施策として挙げられた。2050年を見据え、脱炭素社会の実現に向けて地域資源の利用促進が進められる意向が示された。市民参加型のワークショップを通じて世代の意見を集めていくという。
最後に補正予算に関する議案が7件提示されるなど、市の施策について多岐にわたる内容が議論された。第100回安来市議会は、これからの地域発展に向けて様々な意見を取り入れ、前進の兆しを見せている。