令和5年12月22日、寄居町議会では第5回定例会が開催され、13件の議案が審議された。この中でも特に注目されたのは、国民健康保険税の改正や学校給食無償化についての請願であった。
まず、議案第67号の寄居町国民健康保険税条例の一部改正について、審議が行われた。この改正案は、埼玉県の財政運営方針に基づき、条例を改正し保険税の賦課方式を見直す内容である。この変更は、次年度の収支バランスを考慮した上で、必要な手続きとされている。賛成意見が多く寄せられる中、この改正がより広範な社会保障の実現に寄与することが期待されている。
次に、学校給食の無償化についての請願が審査された。委員会では、無償化に伴う経済的負担が議論の焦点となった。賛成する意見としては、「すべての子どもたちに平等な食環境を提供すべきだ」との意見があり、反対意見としては、「財政負担を考慮すべき」との声もあった。最終的に、この請願は不採択となったが、質疑の中で、多くの議員が地域農産物の活用を推奨する意見を表明した。
また、議案第79号、令和5年度の一般会計補正予算が承認された。補正予算は、物価高騰に対する対応を目的として、緊急の支援策を講じる内容である。町長は「この補正予算により、低所得世帯への支援を拡充し、地域の経済を支えたい」と強調した。これに対し、議員からは、行政の透明性を求める声も上がった。
閉会の際には、吉澤康広議長が出席議員に感謝の意を表し、議会の活動に対する理解と協力を促した。今後の寄居町の行政振興とともに、地域の福祉向上へ向けた努力が期待される。