令和2年9月10日、寄居町議会の定例会が行われ、令和元年度の各種会計歳入歳出決算の認定が議題となった。決算審議は特に地域の財政運営において重要な意義を持つため、慎重かつ建設的な議論が求められた。
初めに、寄居町一般会計の歳入が50億円以上の確保に成功した背景について議員から質疑が行われ、税収の増加が日本経済全体の回復基調に起因しているとの意見が示された。吉田 正美議員は「町税が対前年度比で0.7%増加した」と述べ、さらなる税収確保の必要性を強調した。また、税務課長の齋藤 英樹氏は「コロナ禍により影響が懸念されている」と警鐘を鳴らし、今後の慎重な運営管理が必要との考えを表明した。
続いて、健康福祉事業についての報告もなされた。乳幼児健診の受診率低下や、1歳半児においてフォローを必要とする子どもの数が増加していることが問題視された。田母神 節子議員からは、健診を受ける重要性について訴えがあり、健康福祉課の仙波 知明課長は訪問活動や呼びかけを強化することを約束した。
さらに、公教育の支援策として、プレミアム商品券が発行されたことにより、地域の商業活性化が進められた。街バル、街コンといったイベントが連携し、地域の飲食店や参加者の満足に寄与したことが報告された。商工観光課長の酒井 克樹氏は「男女共同参画活動の一環として、婚活支援も進めている」と述べ、地域の活性化へ向けた取り組みを明言した。
寄居町は、新型コロナウイルスの影響にもかかわらず、財政の安定を図るために多岐にわたる施策を推進している。各項目の決算審議を通じて、町民の意見を重視する姿勢が伺われ、地域発展に向けた具体的な方策が求められている。今後の審議がこの方向性をさらに明確にすることが期待される。