令和2年9月3日、寄居町議会の第3回定例会において、観光振興と建設工事の入札制度に関する議論が行われた。特に寄居町の観光振興施策と観光協会の組織体制の見直しについての意見が多く出された。
津久井康雄議員は、観光協会の法人化や組織体制の強化が必要であると指摘した。town長の花輪利一郎氏は、観光振興の戦略として、中心市街地活性化事業に取り組んでおり、観光協会との協力が不可欠であると述べた。観光協会は、円良田湖事業やかわせみ河原の管理業務を続けているが、観光全般への活動が不十分である現状が指摘された。
さらに、津久井議員は、観光業を振興するためには、若い人材の登用が重要であると強調した。商工観光課の酒井克樹課長は、観光事業の発信基地を形成することで、観光協会の活動範囲を広げ、町全体の観光施策を推進していく考えを示した。
次に、寄居町の建設工事の入札に関する議論が続いた。津久井議員は、町内業者育成の観点から、一般競争入札と指名競争入札の仕組みについて質問した。副町長の福島勤氏は、一般競争入札においては、入札対象者を広げる必要があると説明。しかし、町内業者の育成が重要であり、競争性を確保しつつ、町内業者が受注できる環境を整えていく必要があると強調した。
委員たちは、町内業者の受注機会を増やすため、他の市町が行っているような工夫が必要だと一致した。現状では、町内業者が一般競争入札で多く指名されていないことが課題とされ、今後の入札制度改革に期待が寄せられた。
この日、大澤博議員や原口孝議員を含む議員たちが活発な質問を行い、町民へのサービス向上への取り組みが幾分確認された。特に観光協会の活性化については、町民からの意見も交えながら、今後も継続して議論していく必要性が指摘された。