令和元年12月9日、和光市議会では令和元年12月定例会が開かれ、市政に対する一般質問が行われた。特に注目が集まったのは、台風19号による避難対応や、オリンピック・パラリンピック開催に向けた準備についての議論であった。
まず、台風19号への対応について、仲司危機管理監は、避難所開設が迅速に行われた点を強調した。市内7カ所の避難所で363名が受け入れられ、避難者の生活支援も行ったが、課題も浮き彫りになった。行政の準備が十分でなかった地域住民の避難行動が確認され、今後は避難方法に関する周知徹底が必要となるとの認識が示された。
次に、オリンピック・パラリンピックに関連して、駅前広場のバリアフリー化やバス停の設置などが進められていることが報告された。これにより、障害者や観戦客がアクセスしやすい環境を整える方策として期待が寄せられている。また、市民や関連団体との連携を強化し、地域の活性化を図ることが目指されている。
防災対策の一環として、内水氾濫の防止や河川改修の必要性が議論され、上下水道部からは、現在の整備状況や今後の計画についても説明がなされた。特に、洪水対策として新河岸川の拡幅工事が急務とされていることが強調された。
また、伊藤妙子議員は、子ども食堂の充実に向けた提案を行い、貧困家庭の子どもたちへの食事支援の重要性を訴えた。この提案に対し、市は実態把握を進める方針を示すなど、前向きな議論が展開された。
各議員の質問に対する答弁を通じて、今後の取り組みとして、地域全体が災害に強くなるような体制を整える必要性や、市民と連携しより良い環境づくりが求められていることが再確認された。さらに、障害者福祉や国際化の推進においても、オリンピックを機に地域の団結や交流を強化していく意義が強調された。