令和6年6月19日、和光市議会の定例会が行われ、17名の議員が出席した。議題は市政に関する一般質問が中心であり、市民からのさまざまな関心事が議論された。特に、野良猫問題や健康支援、子育て支援が重要なテーマとして取り上げられた。
野良猫問題については、最近の埼玉県内での多頭飼育崩壊の報告を受け、 NGOと連携したTNR活動の重要性が強調された。市民環境部長の加山卓司氏は、「市としての補助金制度やボランティアとの連携を強化し、地域での意識を高めていく必要がある」と述べた。
さらに、健康支援としての学校での学びについても議論された。教育長の石川毅氏は、小中学校での心の健康教育の重要性を述べ、地域のNPO法人による「いのちの授業」などの連携事例を紹介した。「専門家による教育を受ける機会を増やすことで、子供たちがより良い環境に育つことが望まれる」との意見もあった。
また、HPVワクチン接種の取組についても触れられた。健康部長の斎藤幸子氏は、親への積極的な情報提供が必要であると述べ、「今年度はキャッチアップ接種の対象者に向けて通知を行っている」との報告があった。接種率向上について、他市の事例なども考慮しながら市としての取組が期待される。
加えて、子育てと仕事の両立支援として、男性職員の育児休業取得者数が増加している現状に触れ、アフターコロナ社会における制度の見直しが必要であるとの声も上がった。今後、職員全体への意識向上とともに、制度の周知徹底が求められる。
最後に、空き家対策についての議論も行われ、管理不全な空き家が地域に与える影響について懸念が示された。都市整備部長の香取裕司氏は、「市として空き家の動向を把握しており、地域住民と連携を図りながら、適切な対策を進める」と回答し、今後の具体的な施策に期待が寄せられた。