令和元年6月21日に開催された和光市議会の定例会では、高齢者福祉や児童福祉、教育行政、まちづくり、平和行政など幅広いテーマにわたる一般質問が行われた。
発言順位14番の鳥飼雅司議員は、高齢者福祉についての質問を通じて、介護予防事業の現状とその課題を取り上げた。和光市では、全国的に先駆けて介護予防事業に取り組んできたが、今後の介護保険制度に対する方向性を伺った。これに対し、大野孝治保健福祉部長は、地域のニーズを踏まえたハードとソフトの連携が重要であると強調し、社会参加の場づくりに努める必要性について言及した。
次に、待機児童問題についての発言があり、鳥飼議員は、待機児童の現状と解消策について尋ねた。大野久芳子どもあんしん部長は、待機児童数が前年の54名から40名に減少したことを報告し、今後の保育所整備計画についても説明した。特に、広沢エリアに新たな保育所を設置することによって、さらなる改善を図る方針を示した。
また、教育行政においては、第五小学校における教育条件整備が問われた。校区の児童数増加を受けて、今後の教室不足解消策や既存施設の有効活用について意見が交わされた。教育長は、適切な資源配分と環境整備の必要性について述べた。
平和関連では、松本武洋市長が平和祈念事業の充実について考えを表明し、教育現場における平和教育の重要性に触れた。市長は、平和の尊さを次世代に伝えるための施策を継続する意向を示し、歴史教育の一環として戦争体験者の話を積極的に取り入れるべきだとの考えを述べた。
このように、議会は市民の福祉、教育、そして平和の維持に対して活発な議論が展開され、今後の市政運営へとつながる重要な議題が共有された。最終的に、議会は次回の日程について報告し、散会を迎えた。