和光市議会の9月定例会が開催され、さまざまな市政に対する一般質問が行われた。特に「地域公共交通」や「ケアラー支援」に関する質問が多くの議員から取り上げられ、活発な議論が交わされた。
地域交通に関しては、猪原陽輔議員が「和光版MaaS」について質問を行った。自動運転サービス導入に関する進捗状況や事業目的について、建設部の木村暢宏部長は、国からの採択を受けており、具体的な計画が進行中であると答えた。また、近隣自治体との循環バスの共同運行についても、市民からの要望が寄せられていることを明らかにし、今後の検討課題とする意向を示した。
続いて、ケアラー支援についても多くの発言があった。川辺聡保健福祉部長は、ケアラーの現状や課題について触れ、今後の取り組みについて市としても考慮していく方針を述べた。特に、精神的・身体的な負担を軽減するための施策が求められていることが強調された。
さらに、新型コロナウイルスの影響で多くの市民に利用されるようになった和光市のLINE公式アカウントについても言及があった。市民からの活用状況が報告され、今後の機能追加や取り組みが期待されている。企画部の中蔦裕猛部長は、より多くの市民に利用してもらえるよう、さらなる利便性の向上に努める意向を示している。
教育行政についても議論が行われ、特にプログラミング教育の導入状況について質問があった。新学習指導要領の下で、学校でのプログラミング教育がどう進められているかが中心テーマとなり、具体的な実施状況が報告された。教育長の大久保昭男氏は、ICT機器の利活用により、教育環境の質の向上を図りたいと述べている。
この日の会議は、地域の公共交通やケアラー支援、教育問題など、市民生活に密接に関わる課題を検討する貴重な場となった。市の各部門がこれらの問題にどう対処していくか、市民との対話を重視した透明性のある運営が求められる。