令和5年第1回鶴ヶ島市議会定例会が2月21日に開会した。
議長の山中基充氏が開会を宣言した後、市長の齊藤芳久氏が挨拶を行った。市長は、新型コロナウイルスの位置づけが5類に引き下げられたことに触れ、これを大きな転換点と位置付けた。「感染状況に留意しながら市民の生活を守る」との考えを示した。
市長は令和5年度の予算案についても言及し、226億1,000万円の総額で前年比約2.8%の増となることを強調した。3つの基本方針である「支援の継続」「躍進」「構造の転換」を掲げ、コロナ影響を受けた市民を支援する方針を述べた。さらに、特に子育て支援に関しては、出産応援金を贈呈する新たな事業を創設する方針を示した。
また、教育分野では、学校再編に向けた施設整備が始動することが報告された。「鶴ヶ島中学校の西中学校再編に向けた校舎の改修が進む」とのことだ。さらには、市内での新たな水泳授業や夏休み中の特別授業、鶴っ子サマースクールの実施も計画されている。
「いつまでも健康でいられるまちづくり」の施策にも注力すると市長は強調した。今後は、シルバーeスポーツデジタル支援員の養成や公園の整備を進め、高齢者の健康を促進すると述べた。さらに、「デジタル化の推進や脱炭素化に向けた取り組みも強化する」と語り、環境問題への対応を重視する姿勢を見せた。
特に、将来に向けての戦略として、ゼロカーボンシティの宣言を予定していることや、公共施設への太陽光発電設備設置を進める方針も明らかにされた。
本定例会では、34件の議案が上程される予定で、その内容の審議が続く。市民の生活と未来を見据えた施策が期待される中で、議員たちによる活発な議論が行われる見込みだ。最後に市長は、「市民が安心して暮らせるまちを目指していく」と締めくくった。