令和5年9月20日、鶴ヶ島市議会は第3回定例会を開催した。一般質問では、特に義務教育における保護者の負担軽減や、市公式アプリ「つるポッケ」についての議論が注目を集めた。
日本全国で教育負担の軽減が求められる中、小川尋海議員は、鶴ヶ島市における義務教育での保護者負担の現状を指摘した。彼は、具体的には小学1年生で3万円、中学1年生の場合は8万円強の費用が保護者に課されていると述べ、これには学校が指定する用具や教材が含まれるため、透明性の確保が必要であるとの意見を表明した。教育委員会の深谷朋代教育部参事は、教育用端末「ミライシード」の導入により教材の購入費用の軽減につなげる努力をしていると答弁した。
さらに、長谷川清議員は、市公式アプリ「つるポッケ」の導入理由や効果について詳細に質問。アプリの導入費用は無料であり、既存のSNSとの連携を強化することで市民との情報伝達を効率化することを目指していると説明した。特に、アプリが持つ緊急情報のプッシュ通知機能に高い評価が寄せられ、市民の安心感をもたらしていることが強調された。運営側は引き続き利用者からのフィードバックを真摯に受け止め、改善を図る意向を示した。
また、議会では喫煙対策についても議論が交わされた。タバコの使用が健康に与える影響が広く知られる中、出雲敏太郎議員は公共施設での禁煙達成状況について質問。袴田健総合政策部長は、ほとんどの公共施設が禁煙となっているが、一部施設では未だに喫煙が可能であると説明。その理由として、法律が適用される範囲を挙げた。さらに、行政の側において、市民生活向上のための取り組みが必要とされる中で、公共の場でのタバコ関連の規範を見直す機会が求められていると述べた。
この討論を通じて、鶴ヶ島市は課題克服のための具体的な対策を講じ、市民生活の質を向上させるために行政の役割が重要であることが再確認された。議員たちは、市民の期待に応えられるよう、今後も積極的に議論を続けていく必要があるとし、健全な街づくりを進めていく姿勢を示していた。