令和2年12月16日、坂戸市議会は第6回定例会を開催し、各議案が賛成多数で可決された。
議案の中でも特に重要な内容が、議案第88号「令和2年度坂戸市一般会計補正予算(第5号)」に関するものである。この補正予算は、新型コロナウイルスの影響による困難を抱える独り親世帯を支援するための施策が盛り込まれている。
石川清市長は、議案提案時に「この給付金は、低所得の独り親家庭が直面している大きな経済的困難を解決するための措置である」と強調した。具体的には、独り親世帯に対して1世帯5万円と第2子以降1人につき3万円が支給されることになっている。
また、補正予算には986万円が計上され、これにより子育て支援が一層強化される。市原真一福祉部長は、給付金支給の流れや対象者について詳細に説明した。特に「令和2年6月分の児童扶養手当を受給している方が対象。申請不要のため申請手続きが不安な方にも配慮した」と述べた。
さらに、議案第73号や第74号、つまり議員報酬や職員給与に関する条例改正案も一括で審議され、いずれも原案通り可決された。柴田文子総務文教常任委員長は、「この改正は、現行の状況を反映し、公平性を保つために必要だ」と説明した。
議案第75号の「坂戸市国民健康保険税条例の一部改正」や、第76号の特定教育・保育施設に関する基準の改定も、特に新型コロナウイルスの影響に耐えかねる市民への配慮が前提にあった。
また、日程第16の請願においては、「道路改良に関する件」が議題となり、これも議員全員の賛同を得て採択された。市民の要望に応える姿勢が顕著に見られた一日となった。
このように、坂戸市議会は市民福祉の向上を目指した審議を行い、すべての議案を可決し、閉会にあたっては共に市民の健やかな生活を祈念して会議を締めくくった。