令和2年12月10日、坂戸市の定例会において、市政一般質問が行われた。
この中で、田中栄議員は犯罪被害者支援及び更生支援について、具体的な取り組みが求められた。彼は、犯罪被害者支援の重要性を力説し、社会全体での支援の必要性があると訴え、行政の役割を強調した。また、県内に設立された犯罪被害者等基本法に沿った支援の枠組みが求められていることを示した。田中議員は「犯罪被害者支援は、自治体の責務である」と述べた。
その後、関口万須美総務部長は、犯罪被害者支援に対する行政の役割について具体的な支援策を説明した。被害者への給付金支給や総合的な施策の策定が行われているといい、市内の総合的対応窓口が設けられていることも報告された。これにより、市民が安心して相談できる環境を整えていることが確認された。
また、認知症対策も大きな課題として取り上げられた。坂戸市では、認知症を早期に発見し、適切な支援ができる体制を築くために、地域で協力し合うプログラムが進められている。市原真一福祉部長は、「認知症施策推進大綱に基づいて、認知症に善処するための施策が拡充されている」との見解を示した。
市内での認知症対策は、グラウンドゴルフやウオーキング等を通じて地域の高齢者が健康長寿を享受し、孤立を防ぐことを目指している。さらに、認知症の自己チェックを行い早期発見に繋げるために、スマートフォンアプリや相談窓口が利用できるよう整備が進められている。
加齢性難聴についても、啓発や対応策の重要性が強調された。市原部長は「難聴が認知症の危険因子とされている中、高齢者への補聴器補助は重要であるが、現状は障害者手帳取得者のみが対象」と述べ、「市民福祉向上のためには、今後制度の改善も視野に入れていく」と強調した。
さらに、新型コロナウイルスの影響により保険税の減免制度が実施されていることも報告された。既に多数の世帯がこの制度を利用しており、市は今後も様々な市民への支援を継続する予定である。
市議会では、地域の支援団体と連携し、より多くの市民に対するサポートが求められている中、議員たちが様々な提案を持ち寄り、今後の改善につなげる価値のある議論がされた。坂戸市は、地域の安全と安心を確保するために、引き続き市民の声を聞いていく方針を貫くことになる。