令和2年6月9日、坂戸市にて行われた市政一般質問において、風水害対策の強化が主要テーマとなった。
最初の質問を行ったのは、森田文明議員である。彼は新型コロナウイルスの影響もあり、市民が抱える不安を軽減するために、風水害対策を強化するべきだと主張した。特に昨年10月の台風第19号により、多くの市民が苦しんだ実情を挙げ、この教訓を踏まえた取り組みの重要性を訴えた。彼は二つの問題点について、総務部長の関口万須美氏に問いかけた。
第一に、台風第19号の被害に基づく風水害対策強化についてである。関口総務部長は、荒川水系入間川流域における治水対策プロジェクトを紹介し、今後の風水害対策強化を進めていく方針を示した。また、避難情報を迅速かつ的確に伝えるため、新たな情報発信手段の導入を報告した。
次に、入西地区における内水浸水対策についても触れた。鷺谷久芳都市整備部長は、浸水被害が増加している現状を述べ、地域住民との協力と県の支援が今後のカギを握ると強調した。彼は、内水浸水対策が長期的な課題であることを認識し、より具体的な対策を進める必要があるとした。
さらに、柴田文子議員による災害時の避難所運営や新型コロナウイルス感染症対策についての質問もあった。彼女は、避難所での密集を避けるための施策を求めた。関口部長は、避難所を増やし、さらには避難所の開設時には利用できるスペースの確保と体調管理の重要性を説明した。担当者からは、感染症対策としての配慮や避難所内の環境整備についても答弁があった。
総じて、風水害に備えた具体的な施策が進められている一方で、今後も市民への情報伝達手段や避難所の改善は継続的に重要であるとされている。市としては、昨年の災害を教訓とし、より強固な防災システムの構築に向けた努力が必要であるとの認識が共有された。