令和2年4月の臨時会において、新型コロナウイルス感染症拡大対策を中心に様々な議題が取り上げられた。
遂に議案第108号と議員提出議案第7号が上程され、約59名の出席議員がその審議に臨んだ。特に注目された議員提出議案第7号では、議員報酬を1割削減し、その減額分がコロナ対策に充てられることが提案された。この提案に対し、吉田一郎議員は、「果たしてこの減額分が、実際にコロナの感染拡大対策に使われるという担保があったのか」と質疑し、透明性を求める姿勢を示した。
松下壮一議会運営委員長は、吉田議員の疑問に対し、「執行部との信頼関係のもとで、徹底して対応にあたっていただく」と回答。これに対する吉田議員の反発も目立った。彼は、議員報酬が今後の施策にどのように影響するのか、その具体的な説明が乏しいと批判し、「議員報酬削減が市民にどのように還元されるのか、すぐには納得できない」と述べた。
さらに、請願第8号の「政務活動費の受け取り自粛」に対しても質疑が行われ、結果として、不採択という形になった。この点に関しても吉田議員は反発し、「政務費用の削減を求める声が高まる中、市議会がこの請願を退けたことは、納得がいかない」とし、「市民の声を反映する姿勢が求められる」と強調した。
この他、松下議員は、新型コロナウイルス対策に関する新たな議案を提案し、今後の対策がどのように進化するかについての透明性を確保するよう議会自身も努めるべきとの見解を示した。その後の採決では、議案第108号が原案通り可決され、議員提出議案第7号も可決されたが、請願第8号は不採択に終わる結果となった。
この臨時会は、市長及び議長からの挨拶で締めくくられ、予定通り午前11時49分に終了した。議会ではこれからも新型コロナウイルス対策に全力を挙げ、議員報酬や政務活動費の見直しを含めた改革が進められる見通しとなっている。
市民からの反発や不安の声は続くが、これらの決定が果たして市にとって良い結果をもたらすのか、今後の動向が注目される。