令和6年第2回北本市議会定例会が開催され、議員らが市政を巡る一般質問を行った。空き家問題、広域連携の推進、いじめの現状など、重要なテーマが取り上げられた。
岡村有正議員はまず、空き家対策に関する質問を投げかけた。住宅・土地統計調査によると、埼玉県の空き家数は前年対比で増加している。岡村氏は、特に使用が不明な空き家が349万戸から385万戸に増加したことを指摘し、これを受ける形での本市の対策について質問した。
それに対し、嵐貞尚都市整備部長は約795戸の空き家が特定され、行政指導を行っている現状を説明した。また、所有者不明の空き家について、金銭的支援制度の拡充も検討する必要性を強調した。
次に、岡村議員は広域連携の現状についても質問。市民サービスを維持向上させるために、近隣市町との協力が不可欠であると強調し、具体的な取組として、北本市が参加している「埼玉ミッドエリア」などを挙げた。
さらには、諏訪幸男議員が人口減少問題を提起した。日本全体の傾向としての人口減少は本市でも見受けられ、特に若年層の流出が危機的な状況にある。この議論を受けて、三宮幸雄市長は現在行っている市のシティプロモーションにより、住民の地域愛を醸成し、転出抑制に努めていると述べた。
また、いじめ問題も議題に上がり、大嶋達巳議員は市内の小学校と中学校におけるいじめの認知件数について言及した。令和4年度の調査では、小学校で135件、中学校で37件のいじめが認知されており、教育部の坂口修部長は体制を強化し、早期発見・早期対応に努めていると答えた。
最後に、市長提出の議案が報告され、新たな工事契約についての説明が行われた。議会において審議され、適切な意思決定がなされることが期待される。全体を通じて、北本市が抱える課題とそれに対する具体的な施策が、市民に安心感をもたらすものであることが示された。