令和2年12月1日に行われたさいたま市の定例会では、市政に関する一般質問が行われた。本会議の中で、議員からは地域の課題解決に向けた様々な質問が寄せられ、清水勇人市長や各局長がそれに応じた。特に重点的に議論されたのは、浸水対策や消防力の充実、そして地下鉄7号線の延伸を鑑みた地域振興についてである。
稲川智美議員は川越線の複線化に関する進捗状況を問いただし、都市局長の長谷川俊正氏が複線化に向けた協議が進んでいることを説明した。また、地域住民の署名活動も反映し、要望に応じてより具体的な進展を目指していくと強調した。
消防力については、新井森夫議員がコロナ禍の影響で消防団の出場が制限されている現状を指摘し、消防局長の林一浩氏が安全確保の観点から出場停止措置を取った経緯を述べた。しかし、災害が発生した際は通常の体制で対応する計画を維持しているとした。
さらに、浸水対策に関する新しい取り組みとして、建設局の反町央局長が金重地区と小溝地区における下水道整備および浸水防止策の進行状況を報告した。特に金重地区では早期整備計画が進んでおり、予算も確保していることが明らかにされた。
また、都市戦略本部長の真々田和男氏は、地下鉄7号線の延伸に関する要望について、要望書の受理と具体的な取組について説明し、例えば中間駅周辺のまちづくりの土地利用コンセプトが現在進行中であることを紹介した。特にアフターコロナを見据えた計画が重要であるとし、住民参加の必要性を再確認した。
最後に、西山幸代議員が行った女性に対する暴力の撲滅に向けた取組についても注目が集まり、女性や子どもを対象にした多角的支援の強化が求められた。市では、男女共同参画推進センターで行う教育プログラムの充実化や、市民の意識啓発を進めていく考えを示した。今後の進展に市民からの期待も寄せられている。