令和4年4月臨時会は、さいたま市議会で開かれ、市役所移転に関連する議案が重要な討論を呼ぶ中、76件の議案が提出された。この臨時会では特に、専決処分の報告に基づく重要な移転計画が焦点となった。
市長の清水勇人氏は、「市庁舎整備の在り方は重要な課題で、取り組みを続けていく」と述べた。新庁舎の位置については、さいたま新都心の北袋町が予定されており、現庁舎の移転に際し、地域住民の意見も尊重する姿勢を強調した。
議案第72号は、埼玉県国民健康保険税条例の改正を求めるもので、今年度の課税限度額が引き上げられることが提案された。議案第73号に関しては、市税条例の改正が行われ、商業地に対する税負担の軽減が考慮された。水道事業や市税に関連する調整が行われることで、市民に対して配慮した施策が進められる見通しが示された。
特に議案第74号では、福祉の観点からも多数の意見が寄せられた。この議案に対して三神尊志議員は、「市役所の移転は市の歴史を受け継ぐ重要な議題であり、慎重な決定を求める」と発言。市長も同議案の重要性を訴え、市全体の利便性向上に資することを期待した。
質疑応答では、コロナ禍における移転計画に対する懸念や、市役所の位置に関連する地域間対立への理解が促され、議会での活発な議論が展開された。また、移転問題は市民理解と支持を必要としており、透明性を高める方向での取り組みが求められる中、出席した議員からも要望が相次いだ。
これらの重要事項が審議される中、1日限りの会期として開催された臨時会では、今後の市政運営に向けた重要な方針が示された。市民への説明責任も求められ、意見を反映させながら慎重に進められることが望まれている。