令和元年12月のさいたま市定例会が開かれ、各議題について審議が行われた。重要な議題として、市長提出の55件の議案と複数の請願が上程され、その結果が注目されている。
特に、議案第155号の「令和元年度さいたま市一般会計補正予算（第７号）」について、さまざまな観点から討論が展開された。竹腰連議員（日本共産党）は、学習支援事業の見直しを求めつつ、情報システム最適化事業やマイナンバーカード推進について反対意見を表明した。彼の見解では、市民の個人情報保護リスクを懸念し、マイナンバーカードの交付率向上を目指す政府の政策が市民生活に悪影響を及ぼす可能性が高いと述べた。
また、議案第169号についても多くの議員から反対意見があった。特に、浦和の市民会館の移転が予定されている中、現在の歴史的な場所での文化維持が重要であると強調された。議員たちは、市民にとって利用しやすい施設の提供ができるよう、慎重に見直しが必要だと声を上げた。
一方で、請願第49号「ゆきとどいた教育を進めるための30人学級実施を求める請願」については、賛成意見もあり、教育の質を高める観点から子供一人一人の学習支援を強調する意見が、多く寄せられた。請願者から提出された1万5,226筆の署名は、少人数学級希望者の強い意思を示すものであると認識されている。
議会の最後には、議長から市長の挨拶があり、議案の審議及び可決された事項に感謝の意を表明した。市長は、来年度に向けて新たな政策を導入し、地域住民の生活向上に貢献することを約束する発言を行った。今回の会議で示された意見や議決は、今後の市政運営において重要な参考資料となるものである。