令和5年9月4日、三芳町定例会が開催され、一般質問が行われた。
9番議員、細谷光弘氏は、4年ぶりに再開された「みよしまつり」への感謝を述べ、イベントの成功を喜んだ。また、火災予防対策と世界農業遺産認定後の計画について質問を行った。
火災予防対策について、細谷氏は町として住宅用火災警報器の設置状況とその普及率を問うた。自治安心課長、鈴木義勝氏は、令和4年度から火災報知器の購入補助を行っていると説明した。これに加え、消防法に基づく火災警報器の設置義務についても言及され、町内における設置状況が52%から91%と地域差があることが報告された。購入補助の申請状況は、令和4年度が18件、令和5年度が4件と少ないことに懸念を示し、町としてのさらなる取り組みの必要性が強調された。
また、火災発生時の家主への支援策についても議論が展開された。被害者支援として緊急避難の場を提供する点は評価されつつも、宿泊支援や生活必需品支援の拡充が求められた。特に、他自治体との協定を通じてホテル利用の補助を検討する意見があり、地域のサポート体制の強化が望まれる。
さらに、細谷氏は、世界農業遺産認定後の取り組みについても言及した。観光産業課長、三浦康晴氏は、認定周知のためのイベントや資料の準備が進められていると回答した。ガーデンツーリズムや農業遺産農業塾などを通じて地域の魅力発信を進め、教育機関との連携による農業遺産の教育普及も計画されているという。
細谷氏は最後に、地域全体で火災予防意識の向上と、世界農業遺産に対する理解と推進の重要性を訴えて質問を締めくくった。特に、火災予防教育の充実や、農業遺産を活かした地域振興のアイデアが今後の議論の重要なポイントとなることが示唆された。