令和3年第5回三芳町議会定例会において、多くの議員が多様な議題について活発な議論を展開した。特に、ヤングケアラー支援に関する意見は注目を浴びており、議員たちは今後の具体的アクションに向けた道筋を求めた。
9番議員の林善美氏は、ヤングケアラーの実態についての調査結果を引用し、「家庭内での大人の介護が、当事者である子供の生活に影響を及ぼしている」と強調。埼玉県のケアラー支援計画を基に、「本町でも具体的な取り組みが必要」と訴えた。また、支援体制の構築についても質問が相次いだ。
福祉課長の三室茂浩氏は、既存の施策と合わせて、関係機関と連携していく必要性を明言した。特に、「ケアラー支援における周知が必要」と述べ、情報拡充へ向けた展望を示した。
その後の質疑の中で、林氏は具体的な相談支援窓口の構築や、教育機関との連携を強調し、ヤングケアラーへの理解と支援体制の強化が今後の課題であると改めて訴えた。
次に、井田和宏氏が通学路の安全確保や部活動継続に関する質問を行い、特に「駐車場の確保」や「住民説明会」などの具体的な施策が求められた。教育委員会は、現状での歩道整備や交通安全の取り組みを明言。教育長の古川慶子氏は、安全性を強調し、継続的な対策が必要と述べた。
さらに、オンラインでの地域活性化についても言及があった。マイクロツーリズムを背景に、地域内での体験型観光が期待され、多くの団体が協力していく方針が示された。観光施策の観点から、観光産業課の鈴木義勝氏は「地域特産物を活用した商品開発を進める」と説明した。
最後に、藤久保地域拠点施設の基本計画には多くの期待が寄せられており、整備の進捗状況も報告された。市民からのレスポンスとしては、緑化を重視した設計や、地域資源の普及活動が重要視されている。
町長も、「観光と農業を絡めた新たな施策が必要」と述べ、公民一体の観光振興に向けた方針を改めて確認した。全体を通じて、各議員の発言には地域支援に対する強い思いが感じられ、それぞれのアジェンダが地域住民にとっての生活向上へつながることが期待されている。