三芳町では、令和元年第5回定例会において、様々な重要なテーマが議論された。特に交通安全対策については、議員の内藤美佐子氏が高齢者の事故防止に関する質問を行い、町内の交通事故の発生状況について指摘した。現在、高齢運転者による死亡事故が増加傾向にあり、70歳以上の運転免許保持者が多く存在する現状が懸念されている。
内藤氏は、交通事故防止のためには高齢運転者への安全運転支援が急務であると強調し、国の施策として東京都で導入されたペダル踏み間違い防止装置への補助制度を引き合いに出し、三芳町でも同様の制度を検討すべきであると主張した。この取り組みは高齢者が安全に運転し続けられる環境を整えるためにも有効と考えられている。
議題の中で、防災士の育成に関する発言もあり、内藤氏は町内在住の防災士資格取得者数について触れ、地域防災活動のリーダー役としての重要性が述べられた。現在、町内には21名の防災士が存在し、その活用方法を模索する必要があるとされた。さらに、防災士の資格取得にかかる費用の助成制度の導入を提案し、地域での防災活動の拡充を図るよう呼びかけた。
障害者対策についても議論があり、視覚障害者や発達障害者に向けた施策について具体的な取り組みが求められた。新たに施行された読書バリアフリー法に関連する施策の充実が必要であるとの意見があり、この法律が視覚障害者に対する支援の強化につながることが期待されている。教育委員会からは、大学や専門機関との連携による障害者に対するサービスの向上が挙げられ、これに関する施策が続けて進められていくことが求められた。
学校給食費の公会計化に関しても、町内での透明性確保の観点から取組みが進められている。令和2年度からの公会計化に向けた準備が整えられ、管理業務の見直しが進められている。これにより、学校給食費の徴収管理業務が地方公共団体に移行することで、教職員の負担軽減が見込まれている。
今後も三芳町は地域に密着した施策を進めていく方針を示し、各分野での支援策を充実させていく必要があると確認された。