久喜市では、医療機関の円滑な運営と地域の安全対策についての重要な議論が行われた。
特に、済生会栗橋病院の加須市への移転に伴う秋谷病院の開院準備が注目されているという。石田利春市議員は、地域包括ケアを重視した経営を進めることを求める中で、高齢者医療のニーズに応えるための施策について問うた。
彼は、「秋谷病院は一般病床54床のうち25床を地域包括ケア病床に転換する計画で、埼玉県の補助事業を活用している。この事業の背景や目的について詳しく説明してほしい」と述べた。さらに、利根医療圏内の医療ニーズを踏まえた見解も求めた。
また、久喜市内での医師数についても関心を寄せ、将来的な医療状況を心配する声を上げた。過去の移転事例を基に、地域の医療連携の強化の必要性を強調した。
次に、広域避難の実効性を高める取り組みが議題に上がった。特に、気象変動を背景にした水害対策は急務である。石田市議員は、「大規模広域避難の円滑化に向けた久喜市の具体的な行動について知りたい」と求めた。
国の災害救助法改正後の久喜市の新たな取り組みについても質問があり、道の駅を防災拠点と位置づける提案も出た。栗橋地区では広域避難が必要なエリアが多く、自ら行動を起こすための意識改革が重要と指摘した。
また、栗橋市民プラザの建設に関する進捗も問い、過去に実施された市民アンケートの集約状況に懸念を示した。このプロジェクトが地域にどのように根付くか、また住民がどのような意見を持っているかを重視する姿勢が求められている。
最後に、高齢者優先のワクチン接種や地域新電力の早期立ち上げについても議論が交わされた。高齢者の接種が進まない現状に対して、予約システムの改善や市民への情報提供が必要であることを訴えた。石田市議員は、「久喜市でも新電力を立ち上げ、ソーラーシェアリングによる発電を視野に入れるべきだ」と強調し、地域エネルギーの活用方法を期待している。
これらのテーマを通じて、久喜市は地域の医療と防災、公共施設の整備、そしてエネルギー問題に貢献する姿勢を示している。