久喜市議会の令和5年2月定例会議において、相続登記義務化や医療的ケア児の受け入れ、犬のふん問題などの重要な議題が取り上げられた。
相続登記義務化に関連し、今後の税収にどのように影響するかが議論された。これまでは任意であった相続登記が、令和6年4月から義務化される。久喜市は、相続人の特定が容易になることから、固定資産税の納税義務者を正確に把握し、効果的な運用を図ると考えている。市の財政部長は、負担金の増加が中期財政計画に反映されるとの認識を示した。
農業経営において、収入保険制度や農業共済制度の活用が提唱され、特に収入減少に対するセーフティーネットの強化が求められた。新井議員は、収入保険制度の加入促進についても課題を挙げ、健全な農業経営を支えるためには、市独自の補助金制度の設立が有効であると訴えた。
医療的ケア児に関しては、久喜市では1園が受け入れを行っており、引き続き他の保育所の受け入れ体制の強化が必要とされる。健康・子ども未来部長は、看護師の確保が最大の課題であるとし、今後の各保育所との調整が重要であると強調した。
一方、犬のふん問題についても議論がなされ、市民からの苦情が集中している地域があることが指摘された。市民部長は、環境保全巡視員による巡回パトロールや、看板設置などの対策を進めていると説明した。犬の散歩禁止に関して、他の自治体では規制が厳しい例も多いため、今後の検討が求められた。
最後に、行政区等のデジタル化の促進についても議論され、特に回覧板の電子化が提案された。市民部長は、全国的にデジタル化が進んでいる現状を受け、市民活動の効率化に寄与する取り組みとして注力していく考えを示した。また、教育委員会では、子供たちの成長に寄与するために、校則の見直しについても積極的に進めていくことが確認された。