久喜市議会の令和3年6月定例会が、6月16日に開催され、さまざまな市政に関する質問が行われた。
この日、園部茂雄議員が提起した農業用用排水路の安全管理についての質問が特に注目を集めることとなった。彼は、今年の4月に起きた農業用排水路内での事故を受け、安全管理体制の強化を求めた。環境経済部長の中村晃氏は、危険箇所の把握について、職員が現場確認を行っていると応答。具体的な危険箇所の数や市内過去5年間の事故件数については未確認であることを明かした。加えて、地域農業団体等との協議を通じて、事故防止に向けた対策を講じる必要があるとの見解を示した。
次に、デジタル戦略室の体制についても質問があり、新たに設置されたデジタル戦略室の機能や役割についての説明が求められた。市は、地域のデジタル化促進に向けて、人材確保が必要との認識を示し、専門知識を持つIT人材の採用も前向きに進めていると強調した。
また、AEDの適正配置についても議論が行われ、民間施設への設置促進や公共施設での屋外設置の必要性が訴えられた。健康・子ども未来部長の山崎智子氏は、AED設置の偏在問題に対して、地域の方々と協力して対応していく意向を示した。特に人々が集まる公共施設への設置が重要であり、今後も設置数の拡充を進める考えを伝えた。
議会では、市民サービスの向上を目指す様々な取り組みが確認され、今後の進展が期待されている。市長の梅田修一氏は、デジタル化と安全対策の強化を重視し、地域振興を進める意義を再確認した。
市は、今後も住民の安全と利便性を追求しながら、地域の振興策に努力することを誓った。今後の施策に対して、具体的な数値目標を設けることが求められ、より積極的な姿勢で市民サービスの充実を図っていく意義が強調された。