久喜市内で発生した久喜駅西口ペデストリアンデッキからのコンクリート片落下事故が、公共建造物の安全点検の重要性を浮き彫りにしている。
この事故では幸いにも人的被害が無かったが、余裕をもって必要な維持管理が行われていなかったことに対する指摘が相次いでいる。発言者の貴志信智氏は、「公共建造物は造って終わりではなく、安全な維持管理が必須」と強調し、今後の対応について質問した。
貴志氏は、久喜駅西口ペデストリアンデッキが専門家による点検を受けていなかった点を問題視し、定期点検の必要性について市に問いかけた。また、ペデストリアンデッキの立場が「通路」として法的に曖昧であったために点検を行ってこなかった実態について、具体的な対策を求めた。
さらには、久喜市内の他の市有建造物についても、同様の問題が散見されていると指摘。耐震性が無い施設の存在も問題視し、危険な状態にも関わらず使用を続けることのリスクを訴えた。特に、栗橋中央コミュニティセンターとしずか館の耐震対策を早急に進める必要があると強調している。
次に、貴志氏は新たなごみ処理施設に関わる余熱利用施設と公園の需要リスクについても言及した。PFI事業として進行中であるが、この需要リスクの明確な分担を行うことが重要だと述べ、成功するためにはより具体的な情報開示が求められると指摘した。
また、久喜市公共施設個別施設計画についても、施設の総量が増加することで、無駄な維持管理費が発生する懸念が指摘され、市はこの点に関してどのように対処するのか明確な見解を示すべきとの考えを表明した。特に、栗橋市民プラザ及び関連施設の新設スケジュールについても、市民に対して透明な情報提供が欠かせないと強調した。
最後に、貴志氏は市内の道路標示についても注意を払い、適切な点検や管理が必要であると述べ、安全な市民生活を確保するための取り組みを訴えた。市の対応が待たれる状況である。