令和2年9月10日、久喜市議会において、新型コロナウイルスに対応した施策やごみ処理方針、江面第二小学校の跡地利用計画など様々な重要案件が議論された。特に注目すべきは、新型コロナウイルス感染者に対する市の対応と、廃棄物の処理に関する新たな方針である。
最初に、新型コロナウイルス感染者に関する報告である。久喜市卫生部は、8月27日現在の感染者の状況を明らかにした。入院患者は3名、宿泊療養は2名、自宅療養者はいなかった。自宅療養者への公的支援に関しては、幸手保健所は健康管理を行っているが埼玉県による配食サービスは行われていなかった。ただ、療養者を支援するための導入が今後検討されるとのことである。
次に、久喜市はごみ処理方針をプラスチック全量焼却へと改定する意向を示した。これに対し、複数の議員が反対の意見を示した。猪股議員は、環境省の指針に対して遵守していない点を批判し、全量焼却はリサイクルの理念に反すると強調した。一方で、環境経済部の見解では、技術的、経済的に再生利用が難しいとの認識を示し、焼却によるエネルギー回収を重視する方針を持っていると発表された。
江面第二小学校の跡地利用についても提案がなされ、地域住民の方々が新たな利用方法として、公民館や学びの場の構築を期待しているといった意見があった。市としては、地域住民との意思疎通を確認し、今後の方針を明確にする必要がある。
また、子供たちの読解力向上に向けた取り組みの重要性についても議論され、教育委員会は新聞を活用した教育的効果に注目をしていることが強調された。今日の情報化社会において、読解力を高めるために新聞を教材として積極的に活用すべきであり、学校図書館の役割も重要視されている。
公用車の管理に関する質疑も多く行われ、交通安全対策が必要とされる中で、事故防止策の強化が求められている。市は交通事故再発防止に向けた取り組みを強化する方向で考えているようだ。
最後に、2050年の二酸化炭素排出実質ゼロ表明についても注視が集まり、国の方向性と市の方針の整合性が求められている。市は先進地の動向を参考にしながら、明確な方針の策定が必要だと伝えた。
今回の議会では市民の声が反映された重要な議案が多数取り上げられ、今後の市政運営に多くの期待が寄せられている。市はこれらの課題に対して柔軟かつ迅速に対応していくことが求められる。