久喜市において、重要な市政課題が議論された。
新井兼氏は、災害関連死を防ぐための避難所の環境改善について複数の具体的な提案を行った。まず、災害時に避難所で必要となるトイレの設置個数について、市の見解を求めた。市は、大規模災害時に対応するため、最低限必要なトイレの個数を算出する必要があると応じている。また、トイレの衛生管理についても強調され、感染症予防の観点から特に注意が求められるとの認識が示された。
食事提供に関しても、温かく栄養バランスのとれた食事が被災者の心のケアに繋がるとの意義が説かれ、地域の移動販売やフードトラックとの連携が効果的であるとした。これに対し、市は、既存の「災害時フード支援ネットワーク」を活用する方向で検討中であると述べた。
また、避難所における簡易ベッドの備蓄と供給体制の整備についても触れ、特にエコノミークラス症候群などの健康問題への対策としての重要性が認識された。新井氏は、災害救助法に基づく特別基準の設定に関しても、市の基礎自治体としての立場を確認し、迅速な対応が求められると強調した。
次に、障がい者スポーツの振興についても新井氏からの質問があった。市は障がい者スポーツの普及と理解促進に向け具体的な施策を進行中であると報告。特に、ボッチャの体験会の実施や、バリアフリー化についての進捗状況が注目されている。教育委員会の取り組みによって、共生社会の実現に向けた道筋が模索されているようだ。
地域コミュニティ活性化の観点からは、自治会や町内会への加入促進の施策が尋ねられ、高齢化と担い手不足が問題視されている中で、新しい手法として“ご近所SNSマチマチ”の導入提案がなされた。これに対し、市は地域情報化を含むコミュニティ活性化の手法を検討する意向であることが確認された。
このように、久喜市では市政に関する重要な課題が具体的に議論され、今後の対応策が期待されている。