久喜市議会の定例会が令和4年12月6日に開催され、市政に対する質問が行われた。特に大橋きよみ議員による孤独・孤立問題への取り組みが注目される。
大橋議員は孤独・孤立についての全国調査結果を引き合いに、必要な支援が届いていない現状を指摘した。また、具体的な施策として、足立区の取組を参考にしたゲートキーパー養成講座の充実を求めた。これに対し、健康・子ども未来部長の真坂八重子氏は、974人が養成講座を受講したと報告し、今後も支援体制を強化すると述べた。さらに、相談記録の"つなぐシート"の導入や中級・上級編の研修内容の見直しについても検討すると回答した。
次に、危険な水路に対する安全対策が議題となった。大橋議員は、他自治体の事例を挙げ、久喜市でも安全点検が必要との見解を示した。市は、地元の過去の事例に基づき、安全確認を行い、必要な対策を講じる意向を示した。
本町小学校と久喜北小学校の統廃合についても議論が行われた。大橋議員は、教育環境の喪失を懸念し、地元住民への説明会の実施を求めたが、市は今後の説明会予定を示すにとどまった。さらに9価HPVワクチン定期接種化に関して、健康・子ども未来部長は、接種対象者への周知を行うと確認したが、再度の広報に向けた具体策については明言を避けた。
議会運営全体に関しては、市民との対話を重視した活動が求められたことが印象的であった。議会の回答は慎重であったが、市民が抱えるさまざまな問題への迅速なアプローチの必要性は次第に増している。教育や福祉分野での施策推進においても、各職員が市民の困難に寄り添した支援活動を行うことが求められている。また、予算削減や財政状況についても慎重な検討が必要とされる。