久喜市の市政に関する会議で、保育、健康、公共交通などの重要な課題についての発言があった。
最も注目されたのは、公立保育園の民間譲渡に関する問題である。渡辺昌代氏(議員)は、公立保育園が果たしてきた役割の重要性を強調した。彼女は、「保護者と先生の信頼が厚く、共に育ってきた公立保育園を民間に譲渡するのは問題があるのではないか」と疑問を呈した。
さらに、公立保育園が無くなれば取り残される子供たちが出てくるのではないかと警告している。また、彼女は公立保育園の保育士の質についても言及し、優れた保育士が市の保育行政を支える必要性を訴えた。「公立保育園を無くしてしまうことは、保育行政の質の低下につながる」との見解を示し、民間譲渡の撤回を求めた。
続いて、国民健康保険税について意見が交わされた。渡辺氏は、国保税が高く、被保険者の収入が低い中で問題が放置されていることに怒りを示した。「均等割額の負担が子どもにもかかっている現状は厳しい」と指摘し、その見直しを強く求めている。彼女は、国の交付額が要求に見合わず、税額がさらに増加する危険性についても警鐘を鳴らした。
また、学校給食におけるアレルギー対応の問題も提起された。渡辺氏は、食物アレルギーのある子どもが給食の全額を支払わされる現状を指摘。「アレルギー対応のルールを整え、保護者に配慮した給食制度を構築する必要がある」と述べた。
公共交通の改善についても、渡辺氏は提言を行った。「くきふれあいタクシーが予約できず、利便性が低い」という実情に触れ、予約システムの改善を求めている。さらに、久喜市の公共交通の充実は高齢者福祉の面でも重要であると述べ、「全地域におけるデマンド交通の運行を実現すべきだ」との意見を表明した。
最後に、保健センターの統廃合についても意見が交わされた。渡辺氏は、市民の健康を重視した取り組みを新たに構築する必要性を強調している。「地域に根付いた保健センターを無くすことは逆行する」との立場を示し、地域に根差した健康増進活動を維持することの重要性を訴えた。