田中勝氏（市議）は、菖蒲町の河原井地区における不法残土問題について、複雑な問題が長期にわたって解決されていない現状に危機感を示した。
この件は、旧菖蒲町議会で過去に4度にわたり取り上げられ、最近も平成27年の議会で再度取り上げられた。しかし、進展は見られず、放置することで農業問題を含めて多くの分野に影響を及ぼす懸念があると述べた。過去の質疑に基づき、長年の調査活動やその結果に言及し、問題の「深さ、難しさ」を痛感させられるとも強調した。
具体的には、合併前の旧町議会で調査した内容をもとに、河原井地区の不法残土に関する一連の事実を確認した。1993年頃には埋立てが行われたため、1996年6月からは川砂採取に関する事情聴取も行われ、同年9月には廃棄物撤去指導が実施された。
長年にわたり対応が進まないため、今後の影響についても複数の部局への質疑が必要とされる。田中氏は農業については「耕作ができなくなり、日照障害等で悪影響が出る」との見解を示し、その対策についての質問を行った。また、環境問題についても適切な撤去が実施されたか不明とし、根本的な指導が求められることを懸念した。
さらに、防犯や教育、都市計画にも影響を及ぼすと警告し、その対応策の提示を求めた。具体的には、雑草の繁茂が犯罪誘発の要因になり得ることや、長期間にわたって不法残土が周囲に放置されることは児童教育上望ましくないとの不安が表明され、提案された市街地規制緩和が実現しない限り、問題は解決しないという認識が強まった。
交通安全においては、菖蒲地区を通る道路の安全対策も問題視された。交通網が広がる中で、整備の遅れや管理の不十分さが指摘され、特に事故の多発する交差点の対応を求められた。市道や国道の交差点における安全対策、歩道の適正な管理の重要性についても問題にされた。