令和元年の久喜市議会では、議員からの市政に対する質問がいくつも行われた。議題に挙げられたのは、特に防災設備や交通安全、居住環境等幅広いテーマであった。
まず、防災井戸の設置についての議論が活発に行われた。現行の防災井戸は、飲料水としての利用が廃止されて久しいが、住民からは生活用水としての利用が可能な井戸の復活が強く求められている。同議会では、井戸を防災備え各家庭での利用を促進すべきとの意見が多く出た。市民からは、「飲用および生活用水の確保は災害時に本当に必要なものだ」との声が聞かれた。
さらに、鷲宮地区のイーシャンレッドウッド久喜DCに関する質問が続いた。近隣住民から寄せられた騒音問題や交通の渋滞といった具体的な懸念が挙げられ、今後の協力体制について不安の声が多く聞かれた。物流施設の運営により、住環境の質が悪化しないようにしなければならないとの意見が本市の議員らから片時も忘れられず出ていたという。
また、久喜市内の小中学校のエアコン設置状況も詳細に取り上げられた。教育委員会からの報告によれば、ほとんどの特別教室には設置が完了しているものの、利用頻度が高い特定の部屋に関しては設置がされていないため、迅速な対応が必要であるとの意見が提起された。
議会終盤には、情報伝達手段としての防災行政無線デジタル化の進捗も問われた。近隣住民は、デジタル化により聞こえなくなったという苦情を寄せており、その実態を早急に把握し、対策を講じることが必要であるとの認識が共有されていた。
最後に、若者定住・移住施策についても活発な議論が行われた。人口動態の厳しさが全国的に取り上げられる中、久喜市もまた若者に魅力的な施策を打ち出すことが求められている。地域の特性を生かし、実効的な施策の創出に向け、自治体として前向きな姿勢が重要であるとの意見が集中した。