久喜市における環境政策の方向性が議論された。
猪股 和雄氏(久喜市議会議員)は、2050年に向けた二酸化炭素の排出実質ゼロ宣言を市長に求めた。市長の考え方についての再考を求める声がある中で、猪股氏は市の現在の28%削減の目標について著しく不十分であると指摘。その上で、2030年までに40%の削減を目指すべきだと述べた。
また、猪股氏は市長が二酸化炭素排出ゼロ宣言に否定的であったことについて触れ、真意を問うた。「全国がゼロカーボンを目指している中、久喜市がその流れに背を向けることは恥である」とも訴えた。その後の質問では、全国のゼロカーボン自治体が増加している動向を示し、改めて久喜市の姿勢の転換を求めた。
さらに、子どもの受動喫煙問題にも言及した。尿中コチニン検査の導入を主張し、「健康・子ども未来部長はその有効性を認めている」と強調。教育委員会との調整や子どもたちの健康を最優先に考える姿勢を求めた。市長に対して、尿中コチニン検査に対する責任を持つべきと迫る場面も。
八甫し尿処理施設の問題では、処理能力の拡大や周辺住民との協議の重要性が示され、15年後の廃止約束が果たされるのかについて疑問が呈された。新施策の実施が見えてこない現状に対する懸念も示された。
同性パートナーシップ制度の導入計画についても議論が交わされた。市民からの意見を踏まえた制度構築のスケジュールが重要視され、導入の決定を先延ばしにすることは認められないとした。市の姿勢を確認する質問が続き、市民が自分らしく生活できる社会の実現に向けた取り組みを求められている。
最後に、プラスチック資源循環戦略についての評価も求められた。新たなごみ処理施設による温室効果ガス排出量の増加が指摘され、その影響を評価しながら持続可能な環境政策が求められている。新施設がどのような削減計画を持つのか、その詳細が注目される。