久喜市議会は、令和2年6月定例会第25日目を迎え、重要な議題に取り組む。特に、新型コロナウイルスに関連する施策が注目され、オンライン及び無観客での花火大会実施が話題の中心となっている。
中でも、エッセンシャルワーカーへの敬意と感謝を表す決議が提案された。この決議は、医療従事者をはじめとする市民の命と生活を支える人々の努力を称えるものである。決議を提案した宮崎利造議員は、エッセンシャルワーカーに関する感謝の念が強まる状況を受け、東京都議会の決議を参考にしたとも述べた。
しかし、反対意見も根強い。猪股和雄議員はこの意見書に反対し、単なる感謝を表するだけでなく、根本的な問題であるエッセンシャルワーカーの劣悪な労働条件への対策が必要であると強調した。正当な支援がなければ、この決議は安易なものであり重要な課題への無理解を示すと懸念を示した。
また、今後の不確実性を考慮し、賃貸支援などの制度が軒並み不十分とされる中、市は財調の基金を使い、さらに手厚い支援を求める声が高まっている。市はこうした流れを受け、今後何を優先して実施するかを検討している段階にあると報告されている。
本会議では、子育てに関する商品券の支給についても話された。久喜市では国の特別給付金の基準日を過ぎた子ども向けに5万円の商品券を支給するが、これについても格差が生まれるという意見が出ている。富士見市やふじみ野市などが支給額を10万円とする中、久喜市の決定が賛否を呼び起こしている。
このように、久喜市議会では新型コロナウイルスに伴う様々な支援策について、プラスの意見とマイナスの意見が交錯しながら進行している。特に、エッセンシャルワーカーの支援のあり方、子育て支援については、今後も市民からの声を反映させつつ、より良い方向に向けた施策が求められる。今後の取り組みには市全体の統一した方針が必要であると考えられており、議論の進展が期待される。