久喜市議会の令和4年2月定例会では、特に市政に対する具体的な質問が行われ、地域住民の安全や健康、公共施設の運営に関する問題が浮き彫りとなった。
最初に、平沢健一郎議員が孤立死の現状とその対策について質疑を行い、その中で過去3年間の孤立死の人数の推移や、孤立死を防ぐための取り組みを問うた。福祉部長の戸ヶ崎利夫氏は、過去の孤立死の統計を把握していないと回答し、引き続き見守り活動の重要性を強調した。
続いて、足育に関する質問があり、教育現場における足育の重要性を訴える意見が多く寄せられた。教育部長の野原隆氏は、すでに各小学校で足育測定を行った実績があることを明らかにし、その結果を基にした施策の必要性を認めた。
さらに、女子栄養大学との包括提携に関する質問もあり、学校給食や食育活動の推進が期待される中、市の取り組みや連携の方向性が問われた。特に、女子栄養大学からの専門的な支援が期待されており、教育委員会としても積極的に取り組む意向を示した。
交通安全においては、大橋きよみ議員が市道の安全対策について言及し、特に狭隘な道路環境に詳しい説明があった。建設部長の齋藤光紀氏は、その道路の修繕計画について調査が進められており、週明けには具体的な施策が提示されるとの見解を示した。
一方で、川内鴻輝議員からは、久喜市の公共施設個別施設計画に対する問題提起があり、その中で施設の譲渡による市と自治会の分断のリスクが取り上げられた。市の担当者は丁寧な説明の重要性を再認識し、今後のコミュニケーションを強化することを約束した。
この会議を通じて、議員が市民の安全や福祉、更には地域活性化のために尽力していることが伺え、市の施策がどう市民の生活に寄与できるかが焦点となった。さらには、公共施設の運営に対し、市民の期待と意見が反映されていくことが求められた。地域医療や公共施設の運営、交通安全、そして高齢者に寄り添った施策が今後ますます重要な課題となるだろう。特に、市民からの信頼と期待に応えるためには、行政が率先して対策を講じ、市民とのコミュニケーションを密にしていく必要がある。
今後の定例会でもこれらの課題が扱われることを期待したい。