栗橋病院の開院が、地域医療の充実を図る契機となっている。
2023年4月3日に診療を開始した「栗橋病院」については、市民からの期待が寄せられた。市内での医療過疎解消に寄与することを目的として、久喜市は財政支援を行ってきた。市議会において、石田利春氏は、病院開院までの経過と今後の影響について質問を行った。
医療過疎地域における病院の必要性が高まっていることは、地域包括ケアシステムの構築を進める上でも重要な要素である。石田氏は栗橋病院が地域包括ケアにおいて果たす役割について、「療養病床60床を有し、地域に貢献する期待がかかる」と述べた。
また、公共交通の利便性向上が求められる中で、デマンド交通(くきまる)の改善が急務であると言及。石田氏は、予約が取れない現状を挙げ、「増車が重要な課題」と指摘した。市側は、新たな地域公共交通計画の策定を予定しているが、具体的な改善策の提示はまだない。
特に、栗橋市民プラザの建設計画は注目を集めており、本来2024年度の予定が、令和5年度の検討委員会で2029年度に変更された。アンケート結果に基づい、地元との協議を重ねる必要があること、同プラザ建設の進捗が「栗橋駅東口まちづくり」に密接に関連している点も議論された。
さらに、高齢者を対象とした補聴器購入助成制度の創設が不要な支援策として言及された。全国の自治体で広がりを見せるこの制度について、石田氏は久喜市においても同様の制度を求め、特に高齢者の社会参加の重要性を訴えた。
地域新電力会社の設立も重要なテーマであり、太陽光発電の公共施設設置計画が進行中である。市は、公共施設の電力契約の更新時期を意識しつつ、新電力会社の設立に向けた取り組みを明確に進める必要がある。
最後に、栗橋駅のトイレの洋式化についても、利用者の多様なニーズに応える施策が求められている。トイレ改善の進捗に市民の期待が寄せられる中、駅の利便性向上を図るべきとの意見が強調された。